AppleEventではiPhone X(テン)、iPhone 8、iPhone 8 Plusといったほぼハードウェアのお話でしたが、iOS11も9/20からリリースされます。
このアップデートは一体どういうものなんでしょうか?
改めておさらいしたいと思います。
このページの目次
32bitアプリのサポート打ち切り
ややネガティブな話題から。PCに引き続きモバイルも64bit化していきます。
よって32bitで配布されているアプリはアップデートがない限り使えなくなります。
なお、2015年6月1日以降にアップデートがあったアプリは64bitが義務化されていましたので、大半のアプリは大丈夫だと思いますが。
では、64bitの一体何がいいのかというと「32bitに比べて一度に扱えるデータが増えるため動作が高速になる」「4GB以上のメモリが搭載できるようになる」です。
反対に32bitを駆逐すると何がいいのかと言うと「32bitのSDKを読み込む必要がないのでメモリを削減」「64bitのみのデータで済むのでアプリが軽量化」です。
無慈悲にも見えますが、どんどんと高性能化してPC並みのスペックを持ちつつあるモバイル端末にとって必要なことではあります。
なのでどうしても32bitアプリを使いたいユーザーとしてできることは古いデバイスはiOS10で止めておき、アーカイブしておくくらいでしょうかね・・・
「ファイル」管理アプリでドラッグ&ドロップ、フォルダ管理が可能に
iOS 10以前では基本的にアプリごとにファイルをしており、ユーザーが管理できるものと言えば写真と動画くらい、しかも一覧でずらっと並んでいました。
iOS11では「ファイル」管理アプリでフォルダ、ファイルを作って整理したりできるみたいです。
ドラッグ&ドロップで移動も可能。
またファイルにOSXにもある色タグをつけて分類もできます。
これはなかなかPCっぽくなりましたね。そのうちコンシューマー向けOSとして定着したりしちゃうんじゃないでしょうか。
またローカルのデータだけではなく、iCloudDrive、Dropbox、GoogleDrive、Box、OneDriveと言ったオンラインストレージのファイルにもアクセスできるとのことです。
なお、iPhoneでも「ファイル」管理アプリは使えるみたいですが、ドラッグ&ドロップで行う一部動作はできず、そのあたりは微妙に機能制限があるみたいです。(iPad独自の「Slide Over」「Split View」や画面的な問題かと思われます)
コントロールセンターのカスタマイズ
今までのコントロールセンターは決まったデザインでしたが、自由にカスタマイズできるそうです。
なのでボタン類は1ページにまとめることが可能です。
iOS10のミュージックを開くために追加で右スワイプしないといけないのは改悪だと思っていたので、ようやく改善したかというところ。
ちなみにiPhone8までは下から上にスワイプですが、iPhoneXは上から下にスワイプです。
片手で打てるQuickTypeキーボード
iPhoneの画面は大型化するにつれて片手でキーを打つのは難しくなっていきました。
地球アイコンを長押しすることで、キーボードの配置を左、全体、右と選ぶことができます。
例えば右にするとキーボード全体が右に寄って片手でうちやすくなります。
(なんでもっと早く思いつかなかったんだ!)
Siriが強化
実のところSiriって色物的な使い方ばかりだったと思いますが(どんな答えを返してくれるかとか)、より利用者個人について学習をしたりするそうです。
またしゃべり方も以前よりスムーズになったらしい。
どこまでやってくれるのか楽しみですね。
運転中を感知して通知をオフに
ポケモンGOをはじめとしてスマホのわき見事故は痛ましいものでした。
そこで車を運転している可能性を感知して、通知が流れてこないようになるみたいです。
(助手席とかはどうするんでしょうか?ポケモンGOみたいに高速移動中には運転中か聞かれるのかな)
この機能が働いている間、運転中にメッセージを送ってきたりしたら運転中であることを自動通知します。
ロック画面
解除時のアニメーションが変わってます。
iOS10まではホームのアイコンが集まってくる感じでしたが、下からロック画面の背景が上がるだけに。
極限まで速く、軽くしましたと言う感じですね。
ただ通知機能がどうかなという印象。
すべての通知を表示させたい時は、画面を下から上へスワイプするだけ。
と書かれているのですが、ロック画面の下から上にスワイプは「コントロールセンター」で重宝してるのでそちらをなくして欲しくないのですが…。
さすがにオプションで切り替えられるかな?
また、これまでも上からスワイプである程度通知を見れましたが、どの程度違うのかいまいち個人的にピンときていません。
カメラ・写真
Live Photos
写真と言うかほぼ動画な気がしますが、撮影前後1.5秒ずつ撮影され、決定的瞬間を逃さず、写真だけでは味わえないデジタルだからこその写真としてiPhone6sから追加された機能。
個人的にもそういえばあまり使ってなかったのですが…
ループ・・・LivePhotoの写真をループビデオにできます。完全にツイッターとかのGIFアニメのようなノリ。
バウンス・・・逆再生写真です。AーBーAという感じで行って戻ってくる、これもツイッターとかで見るGIFっぽいノリ。
長時間露光・・・カメラアプリではあったりしましたが、LivePhotoの機能として追加されました。綺麗に撮るなら三脚必須。
ループ・バウンスを使ってインターネットミームを作り出せ!?
QRコードに対応
今まではこのためにサードパーティアプリを入れていましたが、標準のカメラ機能に取り込まれました。
無線充電、NFCといい、自社以外の技術を入れるの嫌いなんでしょうか。QRコードなんかガラケー時代から今日まで普及してたのに…
確かにAppleには何の旨味もないのでしょうがないと言えばしょうがないですが。
でも最近はライバルも多いため、UXのために変わりつつある感じ。
フィルタもちょこちょこ追加
ビビッド、ドラマチック、シルバートーンなど、7つの新しいプロレベルのフィルタが追加されます。
外部ツールとの連携?
Camera+、Pixelmatorと言った外部の写真編集ツールを写真アプリの中で使えるようになるみたいです。
ちょっと実際の操作感がわかりませんが、アプリをいちいち切り替えなくていいのは楽かもしれません。
自動セットアップ
新しいiPhoneやiPadを買って、すでに使っている端末を近づけるだけでそのAppleIDで自動サインイン&iCloudの情報を元にセットアップされるそうです。
煩わしいIDとパスワード(最初入力は求められるかも)は不要です。
AppStoreがリニューアル
一から作り直したそうです。
パッと見、全体的には「ミュージック」アプリの雰囲気に近くなってます。
でもこのデザインはシンプルと言うよりどうも手抜き感を感じるのですが…慣れでしょうか?
とりあえず今まで下メニューは
「おすすめ・カテゴリ・ランキング・検索・アップデート」
でしたが、
「Today・ゲーム・App・アップデート・検索」
と、「ゲーム」は一大コンテンツ(主に課金要素?)になっているので独立タブ化しました。
また膨大なアプリの中から、自分であったものを探し出すのは一苦労ということで、専任のスタッフがキュレーションしてくれるそう。
今までもターゲットにあわせた「特集」は組まれてた気がしますが、もうちょっと踏み込むということでしょうか。
確かにアプリストアって必要なものを探すときにしか使いませんが、恐らく「Today」内のコンテンツになるであろう「デイストーリー」「ヒントとコツ」「リスト」「今日のゲーム」「今日のApp」というコーナーでより積極的に探求してもらうということかなと思います。
開発者側のほうも助かる機能も。
アプリレビューに開発者からコメントを入れられるようになりました(GooglePlayでは導入済み)
なので今までの一方的な起動しません!レビューで溢れかえるだけでなく、FAQ的な使い方も可能になってくるかもしれませんね。
評価もアップデート時にリセット可能になるそうですがアプリ開発者がリセマラとはなんという皮肉。ありもしないアップデートでリセットするという可能性もなくもないですが…。
また設置できるビデオの数が1つから3つになり、よりアプリについて訴求できるようになります。
iPadでの追加機能
上記はiPhoneとの共通機能でしたが、ここからはipadでの追加機能です。
Dockの追加
MacユーザーならおなじみのDock。いわゆるよく使うアプリのショートカットです。
下から上にスワイプすることでだせます。
ホーム画面に戻らずとも他のアプリを参照できるので便利だし、そのアプリをドラッグ&ドロップすることで「Slide Over」「Split View」(今までもあった画面分割機能)としてDock内のアプリを簡単に配置できます。
さらにDockが立ち上がってる状態で上にスワイプするとExposéのように立ち上がっている全てのタスクが表示されます。
「ファイル」管理アプリや、マルチタスキングと組み合わせてアプリをまたいでファイルをやりとりできるようです。
ほんとにPCみたいになってきました。
例えばマルチタスキングで写真とメールを開いておけばドラッグ&ドロップで写真をはめ込めます。
(実は最近iPad触り始めたところなので、これができなかったことにびっくりです。写真>メールくらいは純正アプリならいけると思ってた)
キーボードフリック
キーボード上を上下フリックで同時に表示されている薄い文字など単語が入力できます。
今まで切り替えて入力していましたが、より楽になるかも?
物理キーボードでないからこそできるUIですね。
Apple Pencil、メモ関連
インスタントメモ
Apple Pencilでロック画面をタップするだけでアプリなどを立ち上げなくてもすぐにメモを取り始められます。
確かにメモというのはすぐに取ることが重要で、アプリを立ち上げるためにもたついてたらチャンスを逃しかねません。
インラインスケッチ
メモアプリで描いていると勝手にテキストが避けてくれるそうです。
いちいち文字位置調整などしなくてもOKというわけです。
手書き文字の検索
その名のとおり手書き文字の検索も可能らしいです。
書類スキャン機能
メモアプリでカメラを使うと紙の書類をスキャンでき、自動的に余白をカットしたり、歪みを補正したり、トーンを調整してスキャンしてれるそうです。
そういうアプリありましたが取り込まれた形です。
以上、使わないであろう「地図アプリ」などは今のところスルーしています。
iOS11対応機種は?
最新機種はもちろんのこと以下の機種に対応しています。
iPhone 7/7 Plus
iPhone 6s/6s Plus
iPhone 6/6 Plus
iPhone SE
iPhone 5s
iPad Pro全て
iPad Air/Air2
iPad(第5世代)
iPad mini4/3/2
iPod touch(第6世代)
なんとなくお察しかと思いますが全て5s以降の64bit端末です。
さて、配信まであと5日!(9/20配信)
iPad Proについてはさらなる機能向上が望める感じなので楽しみです。
ソース:Apple iOS11