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【レビュー】アーロンチェアを15年使ってみた!ヘタり具合はいかに!使い心地も徹底レビュー!

投稿日:2018年11月8日 更新日:

アーロンチェア

たまたま訪れた雑貨と家具を扱うお店で、ハーマンミラー『アーロンチェア』を目にしたのは大学生のときでした。
恐らく1999年~2000年頃ではないかと思いますが、アーロンチェアがデザインされたのは1994年とされていますので、登場から数年経ってからの出会いだったようです。さすがに学生の身分で衝動買いは出来ませんでしたが、私はアーロンチェアに一目惚れしてしまいました。

当時OA用のチェアと言えば質実剛健なスチール家具的な物やプラスチック製の安っぽい製品が出回っていましたが、多くの製品ではウレタンのクッション材が入った布やビニールが張られた製品が多かったように思いますが、ペリクルのメッシュが張られた座面や背もたれは一見して機能的で、見慣れない外見をしていました。

アーロンチェア外観

また、当時の多くの椅子では、座面を支えるパイプが真っ直ぐに突き刺さったようなデザインの物が主流でしたが、アーロンチェアでは座面は直接パイプと接続されておらず両側面からアームで支えられる構造になっています。実は初めて見たときには、この構造に気が付いていませんでしたが、重量感の有る椅子でありながら、それを感じさせない点は、こういったデザインに対する拘りから来ているのでしょうね。

当時はOAチェアの種類も現在ほど多くなく、他に目移りするほどの椅子も無かったので、就職して給料もらったら、まずこの椅子を買おうと心に決めました。実際には当時12~13万したのも有って、就職してすぐには買えませんでしたが、1年半ぐらいして自宅用に購入。そこから私とアーロンチェアの長い付き合いが始まりました。

アーロンチェアを15年使ってみて

アーロンチェアといえば12年保証という超長期保証ですが、それを越えた15年という長期間使ってみての感想レビューになります。

最初にアーロンチェアの良さを私なりにまとめてみます。

  • メッシュの座面と背もたれで蒸れが無く適度な座り心地。
  • 経年劣化が少なく、合皮などがひび割れたりしない。
  • 適度な強度で、経年劣化によって遊びが発生せず、グラグラ揺れたりしない。
  • 骨格部分に軟質の樹脂パーツが使用されていないので、経年劣化で部品が変形していない。
  • 部品が変形することによって、可動する部分が殆ど無い。多くの可動部が関節のように複数のパーツが組み合わされて可動する。

私の場合、就職して職場で作業をしていた時期も有れば、家で作業する時間が多い時期も有ったりで、15年間フルに座り続けた訳では有りませんが、少なくても、15年分の経年劣化については語れるのではないかなと思っています。

15年も使っているんだからさぞボロボロで、肘掛けの合皮なんかも、ひび割れだらけになっているんだろうと思う人もいるでしょうが、これが不思議な事に、全く傷んでないのです。この間、家族が買った椅子は次々と壊れ、素材からして出来が違う事を実感する事になりました。

もちろん多少の擦り傷などはありますが、根本的にキイキイとか変な音がしたり、車輪など一部のパーツが外れてしまった事も有りませんでした。さすがアーロンチェアです。

今後、何年使えるかは分かりませんが、現状ここが傷んできたと実感出来る部分が無いので、壊れるとすれば突然死と言ったところでしょうか?

それなりに高価で有ったことなど、その分の働きはしてくれたものだなと実感します。
気に入った椅子が比較的短期間で壊れてしまうのは何となく残念なのは当たり前ですが、長期間壊れずにいてくれるのは頼れる相棒感が有って素晴らしい事だなと思えます。これだけ長期間保つのが分かっていれば、次に買う場合も再びアーロンチェアを選ぶのも有りかもしれないと思えます。

ピンと張られたメッシュは現在もシワひとつなし

アーロンチェアの座面

座面や背もたれには『ペリクル』と呼ばれるメッシュが使われているとサイトなどに書かれていますが、あまり詳しく解説されている訳では有りません。解説はされていませんが、アーロンチェアを構成している要素の中でも、このメッシュは中心となる要素ではないかと思っています。

このメッシュを見たときに多くの人が感じるのは通気性の良さだろうと思います。最近ではメッシュを採用したOAチェアも多くなってきているので、外見的な目新しさは無くなってきているかもしれませんが、この点については、実際に穴の開いたメッシュが使われているので、夏場でも蒸れを感じた事はあまり有りません。

そして、通気性以上に不思議なのが、このメッシュは特に支えが入ったりしている訳では無く、樹脂製の枠にピンと張られているだけにもかかわらず、シワが寄ったりもせず滑らかな曲面を構成している点です。

この不思議なメッシュが適度に体圧分散を自律的に行っているのですが、15年たった現在も特に見た目には経年劣化した様子は無く、相変わらずピンと張った状態で滑らかな曲面を維持し続けています。ただただ不思議です。

アーロンチェアの機能と座り心地

メッシュで出来た座面や背もたれは蒸れから開放してくれるし、長時間座っていても腰の痛みなど感じることも無く、アーロンチェアは、私にとってはほぼ満足出来るだけの座り心地を提供してくれています。

あと、基本の椅子としての機能がよく出来ているからなのかもしれませんが、実はアーロンチェアの機能をあまり使っていません。高機能のOAチェアの購入を考えている人で、機能の有無で悩んでる人がいるとすれば、考え直して欲しいし、座ったときの椅子としての良し悪し以外はオマケみたいな物だとアドバイスしたいと思います。

実際問題として、私のアーロンチェアに搭載されている座面の前傾機能やリクライニング機能等はほとんど使用することが無く、無くても良かったなと思える程です。

もし、機能と座り心地を天秤にかけている人がいるとすれば、愚かな行いなので、是非、座り心地で椅子を選んで欲しいなと思ってしまいます。パッと座ってみて座り心地が良くない椅子であれば、いくら調整してみたところで、それ以上良くなるはずは有りません。

その点についてはアーロンチェアは十分価格に見合った座り心地を提供してくれるはずです。

アームレストは次も欲しい

椅子としての完成度が高いのも有って、座面や背もたれについては、特に調整出来る必要性を感じないのですが、細かく調整出来るアームレスト(肘掛け)については次に買い換える椅子にも、同程度の機能は欲しいなと思っています。

今どきのOAチェアは高機能になっているので、肘掛けの高さを変える機能は一般的ですが、肘掛けの根本を中心に左右に広げられる機能などは絶対に欲しい機能です。

肘掛けはPCのキーボードを打つとき、本を読むとき、ちょっとした絵を書くときなど高さの調整だけではなくて、邪魔に感じる場合も有ります。

こんなときに肘掛けを両側に広げられる機能が有れば、肘掛けを体から触れる範囲の外へと追いやる事が出来ます。再び肘掛けが必要な場合にも、すぐ手が届く範囲に肘掛けが有るので、すぐに必要なポジションにサッと戻す事が出来る訳です。

そして、一つ付け加えたいのは、これらの機能を持っている上で、立て付けの悪さを感じさせない程度の強度や動作の滑らかさは譲れない部分ですね。高級感とは、そういった部分に宿るものだと私は考えています。

アーロンチェアは所有欲を満たしてくれる

アーロンチェアイメージ

これはアーロンチェアに限らず高機能のOAチェアを買ってしまった人に共通する悩みではないかと思うのですが、職場の椅子がイマイチだったりすると、凄く疲れるしガッカリします。座面はメッシュでは無いし、ウレタンのクッション材も出来が悪い物が多いので、座っているとお尻が痛くなってくる物も多いです。当然集中力も下がるし、残念な気分で一杯になってしまいますね。

ちなみに、アーロンチェアの背もたれはOAチェアの中では比較的背の低いデザインとなっていますが、背もたれにもたれて作業するように設計されていないようで、意外と使用している時間が短いのが特徴です。高さも特に低いと感じられる場合は少なく、オフィスの中に背の高いOAチェアの背もたれが乱立するなんて事もなく、視界を妨げたり過度の主張をすることも有りません。

先にも述べましたが、アーロンチェアを特徴付ける要素として、座面や背もたれに張られたメッシュが上げられます。このメッシュのうち、背もたれ部分のデザインや曲面は独特のもので、ユーザーならば一部がテレビなどに映ると、アーロンチェアだなと直ぐに判別出来ます。

樹脂製の枠にメッシュが張ってあるだけなのにもかかわらず、椅子の一部が映るだけで他の製品と区別出来るのは、いかにアーロンチェアが独創的なデザインをしているかを証明しているのではないでしょうか?

この一目でアーロンチェアと分かるというのは、持ってみると意外と重要で、海外の有識者が所有していたり、ニュース番組でキャスターが使用している椅子がアーロンチェアで有ったりと、何かとユーザーの満足感を高めてくれます。有名な人が持ってる椅子と同じ椅子に座っているからといって、どうという事は有りませんが、同じ椅子に座っていると、自分も頑張らなければならないなと、やる気が出てくるのが不思議なものです。

アーロンチェアは作業用のOAチェアである事も有ってか、不思議と買うことがゴールでは無くて、買ったところから、新たなスタートを感じて、またひと頑張りしようかと思わせてくれる点も良いですね。

そのぐらいの差を感じられる良い椅子を使用できる幸せを噛み締めつつ、次に買う椅子についても少々妄想を始めたいところです。

アーロンチェアの現在

アーロンチェア

アーロンチェアはロングセラーで長らくモデルチェンジはされていませんでしたが、昨年「アーロンチェア リマスタード」として日本でも販売されています(作られたのは2016年)。
ただクラシックに比べて若干の値上がりをしています。これまでのアーロンチェアも売ってるところはありますが在庫限りになってくるはず。

「アーロンチェア リマスタード」と「クラシック」の主な違いをざっくり書き出してみると

  • アームレスト・・・クッション変更、前後スライドが可能、可動範囲もより細かく8段階に
  • ペリクル(張り地)・・・8Zペリクルになり、場所によって張り地の強度が変わった
  • チルトボックス・・・コンパクトに
  • ポスチャーフィット・・・いわゆるランバーサポートですが、これまで腰の下の方のみだったものが腰椎までと上の方まで支えてくれるように
  • 前傾・リクライニングのレバー・・・これまで分かれていたものが1本のノブに

全体的には少しスッキリしたように見えます。
また、ガスシリンダーの高さを最低にした時に、座面など3cmほど少し高くなっているようです。

フレーム(背もたれなど)のカラーは「クラシック」では5種類だったうようですが、「リマスタード」ではミネラルグラファイトサテンカーボン、となっており、さらにベース(足の部分)や台座やアームパーツなどが高級感のある鏡面仕上げのアルミニウム版もあります。

A, B, Cサイズ

座面サイズが、A(スモール)、B(ミディアム)、C(ラージ)とあり、体格にフィットするするサイズを選びましょう。日本人ならたいていAくらいで大丈夫かと思いますが、大柄な方はBといったところでしょうか。

なお、購入の際は以下の正規販売店でないと『12年保証』が受けられませんのでご注意下さい。中古も基本的には保証の対象外です。

特にAmazonの場合は不明な出品者ではなく”Amazon.co.jp”が販売しているものを選びましょう。

「アーロン リマスタード」と「アーロン リマスタード ライト」の違い

ちなみに「アーロン リマスタード “ライト”」というのもありますが、主に以下のような違いがあります。

  • 前傾チルトなし
  • アームが固定
  • ポスチャーフィットが固定
  • カラーバリエーションが少なく
  • 価格が8万円ほど安い

前傾チルトは不要かもしれませんが、アームの左右稼働が固定なのは悩ましいところですね。
ただ価格が、リマスタードが18万円~とエンボディチェアに匹敵する価格になったところ、ライトなら10万円程度と、この差をどう見るかですね。
座り心地でいうのであればライトでも十分な場合もあるかもしれません。

 


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普段は主にイラストやデザインの仕事をしているライターですが、今の仕事について数年間はデスクワークが生活の中心となり、おそらく毎日10時間以上は椅子に座って過ごしています。 仕事以外の時間でもPCで趣味 …

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