ロボットといえば、ルンバを始めとするロボット掃除機は、かなり普及して生活に入り込んできています。
またSONYの新型AIBOのような可愛い愛玩ロボットなら多くの人にとって歓迎でしょうが、これが産業用のロボットの場合はでしょう?
今まで大変だった仕事を肩代わりしてくれる分には良いのですが、仕事を奪われるとなると話は別です。
長年、産業用ロボットとは床に固定されていて、アームが動いて作業するタイプがメインでした。
最近ではAmazonの倉庫の中を動き回るロボットなども登場しているようですが、まだまだロボットと言っても一つの作業しか出来ない機種が中心です。
ところが、ソフトバンクと竹中工務店が組んで建設現場にボストン・ダイナミクスのスポットミニを投入して実証実験を始めると言うのです。
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ボストン・ダイナミクスとは?
ボストン・ダイナミクスと言えば、足踏みしながら気持ち悪い歩き方をする蹴っても滑る足場でも転ばない『ビッグドック(BigDog)』や、バク宙したり障害物をジャンブする2足歩行ロボットの『アトラス(Atlas)』で話題になった企業です。
『スポットミニ(SpotMini)』は四脚で歩くロボットで、ビッグドックを発展させ小型化したようなロボットです。
動物では頭のある場所にアームが取り付けられていて、日本人の美的センスからすると、やや不気味なデザインですが、歩き方は従来の『ビッグドック』と比べるとスムーズで建物内部の通路や階段を歩き回る事が出来ます。
エンジンを搭載して、牛のような大きさだったビッグドックと比べると、かなり小型化され作動音も静かになっています。
建設現場と言っても、資材を運んだり直接作業に関わる訳では無くて、巡回による進捗管理や安全点検に使うようなので、すぐに仕事が減ったりする訳では無いかもしれないですが、『スポットミニ』が建設現場で歩き回っている姿を想像すると、今までの風景とは一変するのは確実です。
最初は巡回程度から入ってくるかもしれませんが、冒頭の画像の通り、アームなどで資材や道具を運んだりは将来的に予想出来ます。
歩行型ロボットは行動の自由度が高い
スポットミニやアトラスのように歩くロボットは、今までの車輪で移動するタイプの監視ロボットでは投入が難しかった公園や学校、職場の管理や監視に向いています。エレベーターなどの利用は想像出来ますが、階段を利用できるとなれば、投入できる場所は飛躍的に広がる事でしょう。
2018年の段階ではテスト的に導入されるだけかもしれませんが、5~10年後には町中を自立歩行するロボットが闊歩している時代が来ているのかもしれないですね。
今まではボストン・ダイナミクスのロボットを国内で目にする機会はありませんでしたが、これからは思わぬところで目撃することも有るかもしれません。
ロボットの開発に携わるような人はこれからも、ごく小数でしょうが、ロボットをパートナーとして仕事をする人は、これからどんどん増えて、近い将来には何らかの形でロボットと働くひとが多くなりそうですね。
ロボットとの付き合い方が上手くいかない人は大変な事になりそうです…
ロボットとの『付き合い方』について考えてみる
ロボットが仕事に入ってくるのは当然のこととして、ロボットと上手く付き合う事が出来ない人はどんな人なのか、少し考えてみましょう。
遵法精神が低い人
ロボットは、ルールを守らないことを許してくれないでしょう。ルールを破ればすべてチェックされる事になりそうです。
自動運転車などでは、そもそも交通違反を出来ないような設計になるでしょうから、町中のロボットに簡単なルール違反をロボットに咎められる日が来るかもしれませんね。
今までは人に見られていない場所で、ちょとした悪事を働いていた人は今のうちに適応出来るようにしておいた方が良いかもしれません。
ロボットに暴力を振るう人
遵法精神が低いにも関係しますが、こちらはさらに重大です。
現状のロボットは工場で利用されている物が多いのも有って、故意にロボットに危害を加える人は少ないとは思いますが、今後、社会にロボットが進出してくると、仕事が上手く行かない腹いせにロボットに暴力を振るうような人も出てくるかもしれません。
ロボットに対する暴力は論外では有りますが、将来のロボットは、多くのセンサーやカメラを搭載しているでしょうから、こういった行為はすべて記録されていくことになるでしょう。
逆に、学校や職場などでロボットを導入して巡回や監視に使えば、多数搭載されたセンサーやカメラ、マイクを利用してイジメの早期発見や思いがけない事故、犯罪の防止につながるかもしれません。思いがけない場所からの不審者の侵入などに気づくかもしれません。
昨今話題になりがちな部下に対するパワハラなど行っていた人は要注意です。
指示の出し方が具体的でなかったり下手な人
人に指示を出す場合、多少曖昧な言い方でも理解してもらえる場合が多いでしょう。
たとえば、オイ!とだけ声をかけられた場合にも、何を意図して声をかけられたのか理解出来る場合は多々有ります。
習慣から指示に欠落している意図を判断して動いてくれる場合が多いですが、ロボットの場合には事故や勘違いを防ぐために、ある程度具体的に指示を出す必要が有るでしょう。
すでにスマートスピーカーを使用している人なら気づくと思いますが、目覚ましをセットする場合に午前なのか午後なのかを聞き直してきたりします。
目覚ましは思わぬ大きな損害を発生させてしまう可能性が有るので、慎重に聞いてくるのかもしれませんが、こういった人間の感覚からすると、やや厳密な感じのする指示の出し方が、今後あらゆる場所で必要になってくると思います。
将来的には、あれや!あれ!なんて言うだけでAIが意図を解析してくれる時代もくるかもしれませんが、今までよりは具体的に主語や目的、日時が含まれた5WH1的な話し方が求められるようになって、ひょっとすると、それに合わせて話し方も変化していくかもしれませんね。
そんな堅苦しい話し方しなきゃ行けない世の中は嫌だな~なんてう人も出てきそうです。
もっとも、人との会話でも主語が含まれている率が著しく低くて、どこで話が変わったのか、何の話をしているのか分かりにくい人はいるので、ロボットでなくても、少し改善して欲しいものです…
どのみちロボットは生活に入ってくる
何にしても、これからの社会には今まで以上にロボットやコンピュータが入り込んでくるのは確実なので、社会や生活が変化していくのは確実です。
少し将来の事など考えてみるのも良いかもしれませんね。