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【レビュー】映画「提督の艦隊」帆船の戦いや、デ・ロイテルに興味が湧いたら是非!

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舞台は1653年、第一次英蘭戦争最中のオランダ!

「提督の艦隊」は、2015年のオランダ映画で、原題は「Michiel de Ruyter(ミヒール・デ・ロイテル)」。

デ・ロイテルといえば艦船に詳しい人ならば、ABDA艦隊を率いたオランダの軽巡洋艦の艦名を思い浮かべる人もいるかもしれません。軍艦の名前には、その国で活躍した軍人の名前を付ける事がありますが、デ・ロイテルは1600年代後半に活躍したオランダの提督です。

原題のままの方が良かった気がしますが…デ・ロイテルの知名度が日本ではあまり高くないので、改題されたのかもしれません。

パッケージデザイン、キャッチコピーと合わせて、本編とズレてる気もしますが、その辺は見ない事にして映画本編の解説に進みたいと思います!

映画は、第一次英蘭戦争(1653年)でマールテン・トロンプ提督が戦死し、デ・ロイテルが後任としてオランダの提督に就任するところから始まります。

同時代の日本では江戸時代ですから、この映画のメインとなるのは帆船の戦いです。テロップで1653年と表示されて、改めてそんなに昔の人なのかと再認識させられます。

1653年と言えば、1651年に三代将軍の徳川家光が亡くなって、四代将軍 徳川家綱の治世が始まった頃になりますね。

ここで、この映画のもう一人の重要人物である首相ヨハン・デ・ウィットが登場します。本来は法律顧問という役職のようですが、ややこしいのも有ってか、日本語訳ではホラント州議会の法律顧問でオランダ共和国の首相とされています。

当時ベテランの艦長であったデ・ロイテルは、デ・ウィットに提督の指名を受けますが、家族との生活を重視して一度は船を降りる決断をします。デ・ロイテルは1635年には商船の船長を努めていたので、15年以上も船長や艦長を努めていた事になります。

しかし、オランダ海軍の敗戦と、妻アンナの後押しも有って提督への就任する事になるのです。この後、映画全編を通して、家族との関係を重視するデ・ロイテルと、デ・ロイテルを海に送り出す妻アンナのやり取りが繰り返し描かれる事になります。

帆船の海戦シーン満載!

パイレーツ・オブ・カリビアンや、マスター・アンド・コマンダーのように、帆船が出てきて海戦を行う映画というのは時々有るのですが、数十隻の帆船が登場して艦隊戦を繰り広げる映画は意外と少ないです。帆船同士の艦隊戦が見たい!という人には「提督の艦隊」をお勧めします!

「提督の艦隊」の海戦シーンは、信号旗の導入を模索したり、単縦陣を導入したり、艦隊運用にかかわる部分が多く扱われているので、どちらかと言えば砲撃で戦う場面が多くなっています。

艦隊戦のシーンは、CGと実際の船を上手く使い分けて、至近距離で帆船同士が砲撃戦を繰り広げる迫力ある海戦シーンを楽しめるでしょう。CGを使っているので、空撮風のカットはもちろん、衛星写真のようなカットへの切り替えなど、自由自在で、スピード感溢れるカメラワークと演出で、単調になりがちな海戦のシーンも盛り上げてくれています。

オランダ映画はヨーロッパ映画の中でもあまり見たことが無かったので、大丈夫かな?と心配も有りましたが、2015年の映画なのもあって戦闘シーンがショボいなんてことは無いのでご安心下さい。

後は、ぶどう弾など、帆船独特の弾種が描かれていると、もう完璧だったかなとは思いますが、ミリタリーマストからの狙撃や、パウダーモンキーと呼ばれる少年達が弾薬運びをしていたり、細部に拘った演出には好感が持てます。

「提督の艦隊」では、デ・ロイテルが敵味方の動きだけでは無くて、マストや帆を見上げるカットが度々入るのが、いかにも風を感じながら帆船で戦っている雰囲気を出していて好感を持てます。

鉤爪を引っ掛けて、接舷切り込みを行う帆船映画の定番場面は少なく、そういったシーンを期待していると、少し期待を裏切られた感じになるかもしれませんが、艦隊戦のシーンに関しては概ね満足出来る仕上がり。

上手回しや、下手回しなどの帆船独特の用語や、オランダ艦の喫水が浅く座礁しにくい事などが本編ではサラッとしか語られていないので、ちょっと説明不足な感じも有るので、予備知識が有るとさらに楽しめるかもしれませんね。

ちなみに、映画を見ていて、ミヒール・デ・ロイテルってこんなに凄い提督だったの?って驚かれるかもしれませんが、Wikiなどで調べてみると、多少盛ってるかなって程度で、割と史実通りに描かれている事が分かります。実はオランダを守った偉大な提督なのです。

ドロドロのオランダ国内問題も…世界史に出てきた、あの人も登場

「提督の艦隊」では、海戦シーンと共に重苦しいオランダの国内問題も取り扱われています。オラニエ派(王党派)と共和派の血なまぐさい勢力争いの中、デ・ロイテルの盟友ヨハン・デ・ウィットが上手く国内問題を解決出来るのか?も見どころとなっています。

映画に登場するヨハン・デ・ウィットは、やや映画向けに脚色されているようですが、その辺りは、少し目をつぶって楽しんでみて下さい。

全体の時間配分としては、オランダ国内でのシーンも多く、デ・ロイテルが家族と過ごす時間も多く取られています。15年間で半年しか家にいなかったとのデ・ロイテルの愚痴と、それでも、デ・ロイテルを戦場へ送り出す妻アンナの気丈さが印象的。

日本の映画では、男にはやらなければならないことが…的なセリフを残して戦場に赴くパターンが多く描かれますが、やや尻を叩かれて戦場に赴くデ・ロイテルと、しっかりものの妻アンナの対比も面白いですね。

オランダ沿岸での海戦が多いのも有って、浜辺から望遠鏡で海戦の成り行きを見守る市民の姿が描かれています、海運国であるオランダの市民と海との近さを象徴しているようにも見えました。

後にイギリス名誉革命を成功させるオラニエ公ウィレム3世も重要人物として登場します。高校で世界史を取った人なら名前を覚えているのではないでしょうか?

「提督の艦隊」に登場するウィレム3世は、フランスの太陽王ルイ14世と対峙する偉大な君主ではなく、対外戦争と国内問題に翻弄される青年君主といったイメージですが、ウィレム3世とデ・ロイテルの関係も見どころの一つと言えるでしょう。

イギリス・フランスと次々と登場する強敵や、オラニエ派、共和派でもめるオランダの命運をかけてデ・ロイテルは戦い続けますが、果たして愛する家族の元へ帰る事は出来るのでしょうか?

「提督の艦隊」をAmazonプライムで鑑賞しよう!

「提督の艦隊」は、このレビューを書いている2019年1月上旬にはAmazonプライムで無料配信されています。

しばらくの期間は、プライム加入者ならば無料で見られると思いますので、帆船の海戦が見たい!って人はもちろん、ミヒール・デ・ロイテルや英蘭戦争時代のオランダに興味を持った人も、是非とも鑑賞していただきたい!

 

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