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大きくて、風にも強くて長傘のようにつかえる折り畳み傘って無いの?
折りたたんだサイズが少し大きくても、広げたときに長傘と同じぐらいの大きさになる折りたたみ傘は使い物にならないのかな?と誰でも一度ぐらいは考えるのではないかと思います。もちろん、そんな馬鹿な事考えたことない!って人も多いかとは思いますが、ここは一つお付き合いいただきたい。
そこで、梅雨を前にして、長傘と近いサイズでカバンに入る程度のサイズ、それでいて8本骨の折りたたみ傘を探してみました。一昔前と違って、3つ折りで長傘と近いサイズの製品は多数有るようですが、今回は選択した傘は!
「小宮商店 大判 65cm 強風に強い頑丈8本骨 楽々開閉 折りたたみ傘 テフロン加工 折り畳み傘 メンズ 大きいサイズ 大型 大きめ 丈夫 防風 超撥水性 (黒)」
商品名が長い!(笑)傘はいろいろ調べてみると、こんな感じの商品名のものが多いようです。SEOでこうなるのもわかりますが、固有商品名くらい入れるとかネーミングがどうにかならないものでしょうか。
カラーバリエーションが少ないのが残念ですが、黒以外には紺色もラインナップされています。
日本製の傘を買ってしまいました!って言いたかったのですが…
小宮商店と言えば、日本製の傘を扱っている傘屋さんなので、ついに買ってしまいました日本製の傘!って叫びたいところですが、日本製の傘は1万円ぐらいするので、今回は小宮商店の扱ってる傘の中でも中国製のものを購入してみました。基本的にAmazonで扱っている小宮商店の傘は海外製、楽天では国産の傘も扱っているようです。
もちろん、日本製の傘は良いのでしょうが、こちらは3000円強で買えるので日本製の傘よりは随分とお安くなっています。まあ、傘は忘れたり、壊れてしまう事も有るから、まずはこのぐらいで我慢です…
簡単に、この傘を買った理由をまとめておくと
- 小宮商店の扱っている傘で有ること。
- もっと安いのもあるけど、まずまずお手頃な値段。
- 一般的に折り畳み傘では6本骨の物が多いが、この傘は長傘と同じ8本骨。
- 8本より骨の本数が多いと、強度は上がるがやや重くなるらしい。
- 親骨の長さが65cmで、開いた時のサイズが長傘と近い。
- 今売られてる折り畳み傘は3つ折りが普通で、2つ折りの製品はやや少数派。
折り畳み傘では有りながら、長傘と広げたサイズが近く、折り畳み傘にしてはやや重く、収納時のサイズも少し長くなってしまうのはトレードオフと言ったところでしょう。
ちなみに、日本製だとこのあたりでしょうか?
強度が高そうな二段折りで10本骨なんてのもあります。
お金に余裕があれば日本製もアリかもしれませんが。
小宮商店 65cm 8本骨の折り畳み傘(三つ折り)の構造を確認!まずはサイズから
さて「小宮商店 大判 65cm 強風に強い頑丈8本骨の折り畳み傘」を開封してみて第一印象は長さは開いた時の直径が110cm程度有るので、3つおりの傘にしては大きく太い印象です。ここで、サイズや構造について確認してみたいと思います。
まずは折りたたんだ状態のサイズを見ていきます。折りたたまれた状態の長さは約30cm 直径6cmほどで、A4ファイルケースの横幅と同じぐらいです。小型のハンドバッグなどでは難しいかもしれませんが、A4ファイルケースの幅が行けるカバンであればメッセンジャーバックやボディーバッグにも十分入りそうですし、もっと大きなビジネスバッグで有れば余裕で入るでしょう。
手元に有った他の折り畳み傘と収納時のサイズなど比較してみたいと思います。並べて他の傘と比べてみたのが下の写真です。
左から
- 小宮商店 大判 65cm 強風に強い頑丈8本骨
3つ折り 親骨65cm 直径113cm (実測) 8本骨 - 3つ折り 親骨63cm 直径112cm (実測) 6本骨
- 3つ折り 親骨60cm 直径102cm (実測) 6本骨
- 3つ折り 親骨54cm 直径 98cm(実測) 8本骨
- 2つ折り 親骨53cm 直径 96cm(実測) 8本骨
こうやって比べてみると右端の昔ながらの「2つ折り」の折り畳み傘が細く、畳んだサイズも長く、そして開いたときの直径も小さい事が分かります。
長さの点で考えれば、やはり「3つ折り」の折り畳み傘が効率が良いようです。左から3番目の傘は6本骨だけど布が厚手な事、4番目はコンパクトですが8本骨なのもあって、太さは小宮商店の物と近い気がします。左から4番めの物は6本骨で布も薄い目なので、やや細いようです。
折りたたみ傘としては、左から3、4番目の傘が一般的に多いのではないかと思うので、小宮商店の今回の傘は、やや大きい目の折りたたみサイズと言えるのではないかと思います。
骨は一般的な三つ折り構造
次に骨の折りたたみ方を確認します。
今回の小宮商店の傘は3つ折りの折りたたみ傘としては比較的オーソドックスなタイプではないかと思います。下の図で示すとおり、上下逆のN字型にたたまれて、傘の表側が外側に来るタイプです。
2つ折りの傘のように一旦骨を固定してから開くホック式とは違い、開くときは閉じられた状態から一発で開いて、閉じるときも同様に閉じてしまいます。一発で開くのは便利ですが、ホックを外さない状態で長傘のように使う事は出来ないので、閉じた後どう扱うのかは少々悩みどころではあります。
また、この傘では傘の布の濡れている面が畳んだときに外側に来てしまうので、畳むときに手が濡れるのは確実ですし、畳んだ後も公共交通機関などに乗る場合は周囲に気を使わなければならないのが弱点です。
中軸は12角形のドデカゴン形状?!
中棒には折りたたみ傘に限らず丸いパイプが使用されている場合が多いのですが、この傘の中棒は黒く塗装されている12角形のパイプです。ちなみに、12角形のことをドデカゴンと言うようで、なので、この12角形のシャフトはドデカゴン形状と呼ばれるようです。
さて、このドデカゴン形状のシャフトですが、角があって硬性が高いためか、よくある折り畳み傘よりは随分しっかりしている印象です。中軸を伸ばしてみたときに、カチッとロックが外れてから滑らかに伸縮する感じがよく、無駄に何度も伸縮させてしまいました(笑)
チョット誤算も…骨の本数が多い折り畳み傘は素早く畳みにくい?
開けたり閉じたりしているうちに、少し気になってきたことも出てきました。開く時は気持ち良い感じでスルッと開くのですが、問題は閉じた後に綺麗に畳む作業です。
骨の本数が多いと強度が上がるのは当然のことなのですが、畳む時にヒダの数が多くなるので綺麗に畳むのには若干手間がかかるのです。
それでも8本なので、それほど面倒では有りませんが、10本とか12本骨の折り畳み傘を買ってしまうと強度と引き換えに、かなり畳むのが面倒かもしれませんね。世の中に出回ってる折り畳み傘は骨の数が6本の物が多いですが、強度と取り回しの良さのバランスを考えると6本あたりがバランスが取れてるのかもしれません。
強度的にも台風みたいな強風の日でなければ6本骨でもなんとか行けるので、8本骨はややオーバースペックだったかもしれません。風が本当に強い日は長傘にするべきではないかと思います。
考えてみれば商品名に「強風に強い頑丈8本骨」と書かれているので、どちらかと言えば取り回しよりは強度を優先した傘なんだなって再認識させられます。一言も折り畳みやすいとか、素早く折り畳めるとかは言ってないので、概ねコンセプト通りの傘なんでしょうね。
雨の日に実際に使ってみた!大きくて8本骨の折り畳み傘の使い勝手はいかに?
雨が降ってきて、開くところまでは、本当に快適で特に問題なく使える傘なのではないかと思います。傘のサイズも大きいし余裕が有って男性でも折り畳み傘特有の狭苦しさを感じる事は無さそうです。急に雨が降ってきて、カバンからこの傘出して素早く開くと直径113cmと余裕のサイズ、8本骨でやや強度にも余裕が有って満足感を得られる事と思います。
ここまでは、本当に完璧な商品と言いたいところですが…まずは傘を開くときに気になる点が出てきました。
傘を開いてみると、完全に開く前に少し抵抗感が有り、そこで一旦止まるようになっています。そこから、さらに押し込むとロックされるのですが、ちょっとコツがいるようで、下ろくろのロック解除のボタンを押さないように側面部分を持って手元(ハンドル)を反対側の手でもって開くと比較的力がを入れなくても開くようです。
力の弱い人だとロックが少し固く感じるかもしれませんが、実は握る位置の問題かもしれないので、少し工夫してみる必要があるかもしれません。
この仕組みも有って、閉じるときも、いきなり閉じてしまうことがないので、急に思ったよりも閉じてしまって濡れてしまうなんてことは無さそうです。
傘を差していて気づくことは、やや一般的な折り畳み傘と比べて大きいのも有って、歩くのに合わせて傘がフワフワ揺れる感じがします。これは同ぐらいの長傘では無いことなので、関節が多いことや布と骨との固定の仕方の違いによるものかもしれません。単純に長時間傘を差しながら歩くときの快適さは長傘には敵わないかもしれません。
また、折り畳み傘では手元と呼ばれる握りの部分で傘が開かないようにストッパーの役割をしていますが、骨の本数が8本と多い事もあって、手元の直径が大きくなっています。慣れと言えなくもないのですが、一般的な傘とフィーリングが違うので、少々違和感が有るかもしれませんね。
そして、一番問題となるのは、買い物する場合など頻繁に開閉して使う場合ではないかと思います。3段式のこのタイプの傘は、長いままの状態で傘を閉じられないので、畳んだ時にはストラップで止めてしまわないと非常に持ち歩きにくい状態となってしまいます。
また、前述の通り骨の本数がやや多いのも有って畳む時にはひだの数が多く、素早く畳みにくい要素ともなってしまいます。
さらに、ケースのサイズがタイトなので、きっちり畳まないと入らないのも少々使いにくい点かもしれません。ケースはオマケ程度と考えて別のものを用意した方が快適でしょう。
この傘が本領を発揮するのは、通勤などで駅を出たら大雨、風もやや強いなんてシチュエーションではないかと思います。傘は一度開いてしまったら帰宅するまでとか、職場に着くまでは閉じないなんて条件ならばピッタリでしょう。
買い物に使う場合でも、大きなショピングモールや家電量販店など最寄り駅や車までしか傘を差す事は無く、後は畳んでしまって使わないなんて場合には比較的相性が良いのではないかと思います。
とりあえず頻繁に傘を開閉して使用するには何とも使いにくく、商品名の「大判 65cm 強風に強い頑丈8本骨 楽々開閉」と書かれている通り折り畳み傘にしては大きく、8本骨である程度の強度が有る事がポイントなんだろうなと思います。素早く畳めての携帯性抜群とは書かれてないですしね。
そんなこんなで、はじめに思い描いていた大ぶりな折り畳み傘で長傘の代用にというのは、半分ぐらいは満たせるけど、使い勝手の面ではかなり忍耐を要求されるなと感じました。
特に、閉じた後に傘をどうするのか?は問題です。混雑した屋根のないバス停なんかで、素早く傘をたたんで他の人の迷惑にならないようにするのは、苦手かもしれません。
【まとめ】結局、自分が住んでる地域・環境・気候・使い方によって傘に求められる機能は変わる
今回、少し風が強い日にも安心して使える長傘代わりの折りたたみ傘ということで、大きくて8本骨の折り畳み傘を買ってみましたが、傘の大きさや骨の本数は住んでる地域や気候によって求めれる物が変わってくるんだなって実感しました。正直、私が住んでる地域では普段から風が強いわけでも雨が多いわけでも無いので、やや8本骨の折り畳み傘はオーバースペックな気がしてきました。
一方で、海沿いに住んでる人などは、もう少し風が強い日も多いだろうし、8本以上の骨を持つ折り畳み傘は心強く使い勝手は良いかもしれません。場合によっては10本や12本骨の折り畳み傘も選択肢に入ってくるかもしれませんね。
逆に、普段から雨が少ない地域で、そもそも滅多に折り畳み傘を使う機会が無いって人ならもっと軽くてコンパクトな物を選択するべきだと思いますし、本当に風の強い日は長傘を持つ方が快適だと思います。傘選びの極意は、必要ギリギリのスペック見極め、控えめのスペックのものを購入する感じなのかもしれません。そして、何かを諦める大胆さが必要な気がします。
とは言え、運悪く風の強い日に折り畳み傘しか持ってないなんて事もあるかもしれないので、8本骨で少し大きな折り畳み傘いかがでしょうか!カバンに、たまたま、この傘が入ってたら心強いですよ!
いろいろ書いちゃった面も有りますが、条件さえピッタリ合えば面白い傘ではないかと思います。