「マリオが、ハリウッドを本気にさせちゃった。」ということで50億円もの巨額の制作費が投じられたものの、世界観があまりにも違うからか、日本はもちろんのことアメリカでも大コケしてしまった「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」。
今でこそバイオハザードなどそこそこウケているものもありますが、ゲームのハリウッド映画化はうまくいかない法則を最初に証明して見せた作品です。
これまでVHS版が発売されてはいたものの、DVDの時代になってもリリースされなかったカルト作品がついにDVD化されました。8/7発売予定。
当時の予告編▼
あらすじ
6500万年前、巨大隕石の落下によって、恐竜世界と人間世界が2つに引き裂かれた。絶滅したと思われていた恐竜は進化し、独自の世界を地下に作り上げていった。
そして現代のニューヨーク・ブルックリン。ある1人の女性が教会の前で何かを置きその場を去って行く。それは1つの大きな卵と小さな石。教会のシスター達はこれらを拾う。シスター達の前で何と卵から人間の赤ん坊が生まれた。更に20年の時が経った。ブルックリンで配管工の仕事を請け負うマリオとルイージの兄弟は、地下の下水路で化石発掘を行う調査チームのリーダーであるデイジーと知り合う。ある日、マリオとルイージはデイジー、マリオの恋人ダニエラと外食を楽しむ。食事後マリオ達と別れたダニエラが突然2人の謎の男に誘拐され、その次にデイジーも誘拐されてしまった。マリオ達は後を追い地下を訪れた。そこではデイジーが謎の入り口に引きずり込まれ、マリオ達もその入り口に飛び込んだ。その先には広大な地下空間に広がる恐竜人の帝国を発見した。デイジーを探してさ迷う2人に、地下帝国の王クッパの手が迫る。
個人的には「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」のトンデモ設定やB級感が好きですが、さまざまなレビューを見ていると評価は極端に分かれています。
「これはこれ」として見れる人でないと辛いようです。
なにせ6500万年前の巨大隕石で恐竜が絶滅をせずに、異次元のパラレルワールドで生き延び、人間のように進化を遂げた地下世界が舞台です。
クッパやヨッシーは、亀やスーパードラゴンではなく、ただの恐竜という設定になってしまっています。
そして今は亡き、デニスホッパーがクッパという仕事選べ状態。
マリオやルイージは実の兄弟ではないし、苗字がマリオとかいう意味のわからない状態。
「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」は突っ込みはじめればキリがありませんが。
そもそも、なんでこんな恐竜推しなのかなと思えば、1993年当時ジュラシックパークが公開された直後で、空前の恐竜ブームでそれにあやかりたいということもあったのかもしれません。
見た目もヌルヌルベタベタ気持ち悪い感じなので、もっとファンタジーな感じにすればウケたんでしょうか。
今でこそマリオシリーズはディズニー的なかなりライトな感じになっていますが、当時の雰囲気としてはこんな感じにしかなりようがなかった気もします。
ちなみにDVDの仕様は
1993年/アメリカ/本編105分/画面サイズ:ビスタサイズ/音声①英語ドルビーデジタル2.0ch 音声②日本語ドルビーデジタル2.0ch/日本語字幕/特典 オリジナル予告編 2分/ 1層
ということで、しっかり豪華声優陣での日本語吹き替え版が収録されています。
ボブ・ホスキンス(マリオ/声:富田耕生)
ジョン・レグイザモ(ルイージ/声:辻谷耕史)
デニス・ホッパー(クッパ/声:穂積隆信)
サマンサ・マシス(デイジー/声:日高のり子)
フィオナ・ショウ(レナ/声:来宮良子)
フィッシャー・スティーヴンス(イギー/声:井上和彦)
リチャード・エドソン(スパイク/声:千葉繁)
それにしてもなぜ今更DVD化したのか、販売元はどこ?と思ったら「TCエンタテインメント」という聞きなれない会社が販売するようです。TBSなどが出資する映画や各映像会社が発売するDVDの販売、オリジナル映像ソフトの制作・販売が主だそう。
ちなみにブルーレイは?と思ったら、
「※本作品の日本国内でのBlu-ray化の予定は当面ございません。」
らしい。