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宇宙戦艦ヤマト2202放送前に「宇宙戦艦ヤマト2199」を観よう!「星巡る方舟」をレビュー!

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2018年10月5日から宇宙戦艦ヤマト2202」のTV放送が始まりますが、これに先駆けて9月5日から「宇宙戦艦ヤマト2199(全26話)」「宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海(TVシリーズ総集編)」「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」がAmazonプライムなどネット配信されています。

わざわざ有料の配信サイトに加入していなくても、Amzonプライムで見られる人は多そうですね。
今回はこの中から「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」についてレビューしたいと思います。(TVシリーズのネタバレが多少含まれます)

「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」とは?

宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟

「宇宙戦艦ヤマト2199」は2013年4月からTV放送され、旧ヤマトシリーズのリメイクとして、雰囲気や要素を残しつつ現代的な演出や表現で再構成された作風に好感を持った人も多いのではないかと思います。

「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」は2014年12月6日に劇場公開され、イスカンダルでコスモリバースシステムを受け取った宇宙戦艦ヤマトが、地球に帰還するまでに起こるサイドストーリーとなっています。

2199本編ではドメル艦隊の引き立て役として登場した「彗星帝国ことガトランティス」ですが、星巡る方舟では本格的に敵勢力として登場します。ゴラン・ダガーム率いるガトランティス艦隊が新兵器 火焔直撃砲を装備した強力な艦隊でヤマトの前に立ちふさがります。
コスモリバースシステムを大気汚染が進み滅亡寸前の地球に早く届けたいヤマトですが、ガトランティス艦隊に追われ、謎の惑星が存在する空間に迷い込んでしまいます。惑星の調査を試みるヤマト乗員達ですが、この星にはなぜか旧日本海軍の戦艦大和が存在し、ホテルのような艦内には、先客として同じく謎の惑星に囚われ脱出不能に陥っているガミラス人達が存在していたのです。

「星巡る方舟」では、物語の多くの時間を謎の惑星「静謐の星」でのガミラス人とヤマト乗員の共同生活・葛藤・共闘・脱出に使われている事や、イスカンダルで波動砲を封印されているので、全体的に地味な印象では有ります。

反面、ガトランティス艦隊も強力な火焔直撃砲や、兵力差を利用して健闘しています。波動砲で窮地を解決しがちな従来のヤマトシリーズとは違った戦闘や演出を楽しみたい人向けの作品と言えるかもしれません。

失敗しがちな後日談的な作品の中で、比較的コンパクトな時間で上手くまとめている印象です。

ドメル艦隊で生死不明だった「フォムト・バーガー」も再登場!

ヤマト2199では好敵手として戦ったドメル艦隊の中で、生死が確定されないまま終わった「フォムト・バーガー」や、重爆撃機 ガルントの老指揮官 「ヴァンス・バーレン」が再登場し、新たにバーガーの旧友で女性指揮官「ネレディア・リッケ」も登場します。

過去の事故や、ヤマトとの戦いで尊敬する上官ドメルや、多くの戦友を失い鬱屈してしまっているバーガーの立ち直りや、ドメルを敗死に追い込んだヤマト乗員との確執を乗り越えての和解・共闘は今作の見どころと言えます。

2199本編では「こんな結末、認められるかよぉ!!」と絶叫しながら退場したバーガーですが、今回、バーガーが満足のゆく結末を迎えられるのかどうかは是非確認してみて下さい。
また、2199本編ではあまり登場シーンの無かった桐生美影が主要キャラクターとして活躍しています。

随分雰囲気の変わった「彗星帝国」改め「ガトランティス」

旧ヤマトシリーズに登場する「彗星帝国」は、高度な科学技術力を持ち洗練された社会システムを持った勢力として登場しますが、今回のシリーズでは最も雰囲気が変化した勢力と言えるでしょう。

蛮族もしくは盗賊団のようなゴラン・ダガームを始めとするガトランティス軍人達はヤマトの新しい試みと言えます。こんな蛮族の寄せ集めのような軍隊で高度な技術や艦隊を操れるのか、少々不安になりますが…一見蛮族のような一団の中にも魅力的な人物が配され、本編2199とは全く違ったヤマトを楽しめるでしょう。

感情の起伏が激しく粗野なダガームも、組織の中では自由が効かず、中間管理職としての悲哀も感じさせられます。麾下の艦艇ごとヤマトを攻撃するブラック上司の見本のようなダガームは、本来ならばあまり好感の持てる人物では無いのかもしれませんが、意外と憎みきれないキャラに仕上がっているようにも思えます。

ヤマト2199からの世代交代を感じつつヤマト2202へ繋がる

「星巡る方舟」の冒頭10分間の映像はYouTubeなどでも先行して配信されていましたので、冒頭のガトランティス艦隊とガミラス艦隊の戦闘シーンを事前に見た人も多いのではないかと思います。この戦闘シーンでは、ドメル艦隊の旗艦としてヤマトと接近戦を演じたドメラーズⅢ世の同型艦がゼルグートII世が登場します。

ドメラーズⅢ世は、ガミラス艦艇としてはヤマトの主砲を正面装甲で受け止め高い防御力を印象づけました。

冒頭の戦闘シーンでは、彗星帝国のテーマ曲とは違う曲が流れた事でこれは何か始まるなと感じた人も多いと思いますが、「狼狽えるな、ゼルグートの正面装甲ならば!!」のセリフにオッとこれは…と思った瞬間に火焔直撃砲の一撃でゼルグートII世は轟沈。冒頭の戦闘シーンから世代交代を印象づけるシーンとなりました。

この他にも「桐生美影」の父親で、空間騎兵隊長の「桐生悟郎」も冒頭のシーンで死亡。「沖田艦長」はいまだ生存中ですが、「古代進」や「真田志郎」に指揮を譲り、表舞台で活躍することは有りません。

これでもか!と世代交代を印象づける要素が盛り込まれ、最後の戦闘ではヤマト副長である「真田志郎」から「古代進」にヤマトの指揮権が譲られ、いよいよ「古代進」指揮の下でヤマトとガミラス艦隊との共闘も行われます。新生ヤマトシリーズの新たなステージへの突入を印象づけました。

ヤマト2202に登場する空間騎兵隊も少しですが登場し、「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」は宇宙戦艦ヤマト2202への橋渡し的な作品に仕上がっています。2014年の劇場公開からは、やや時間が経ってしまっていますが、まだ見ていない人は、この機会にお勧めしたい作品です!

そもそもヤマト2199を見たことがない人は「宇宙戦艦ヤマト2199(全26話)」から、時間がない人や一度見た人も「宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海(TVシリーズ総集編)」を観ることで今からでもある程度予習・復習可能ですよ!

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