パソコンのモニタといえばテレビ業界の地デジ化あわせてか4:3や16:10のモニタはどんどん消え、現在は16:9比率のモニタが主流になっています。
この1920×1080pxなどの16:9という比率は今のテレビや映画を見るには適しているのですが、作業する上では横幅が余るし、並べて使うには横幅が足らないし、帯に短し襷に長し…中途半端な解像度になってしまうため、あまり好きになれず。
今のところ16:9以外はほぼ新品で売っていないかニッチすぎて高い(EIZOとかの正方形モニタとか)、かといって再び16:9のモニタにするのもしゃくだったのでウルトラワイドモニタ(21:9)に手を出してしまった訳ですが、これが思いのほか良かったというわけです。
正直このサイズのモニタが出始めた時は、ディスプレイ業界はとうとう血迷ったかと思ったものですが・・・。
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買ってみた
まず買ってみたのが「29UM57-P」。
2560×1080px、モニタ部分の高さが28.5cmなので23インチモニタを横長に引き伸ばした感じです。
今まで24インチだったのでさほど違和感なく使えました。
何よりも1画面なのに2画面分(1280×1080px)の作業領域を確保できるというのが大きい。
実売33,000円くらいなので、2台モニタを買ったと思えば安い。
しかし、しばらく使ってみてどうせなら3840×1080pxがあれば3画面分の領域が確保できるのにーなんて思ってしまいました。
モニタをさらに横に足すのもなんだかな・・・
そこで思い切って次に買ってみたのが「34UC87M-B」。
お値段がどんっと上がりますが10万ちょうど切ってたので・・・。
3440x1440px、3で割ると1140pxほどのモニタを3つ並べた感じになります。
縦の解像度が上がるのは久々なのでさらに広々した感じがします。
というところでまとめます。
ウルトラワイドモニタのいいところ
モニタが1つで済む
デュアルディスプレイにすると同じサイズのものを揃えないといけないし、電源も台数分確保しないといけません。
ウルトラワイドモニタなら基本的に1つで済むのでコードも電気代もスッキリ。
2560×1080なら1280×1080のモニタを二台、3440×1440なら1146×1440のモニタ(実際ないですが)を三台ならべる感覚で使えます。
Webサイトなどは1000px前後を基準にして作られているので分割して並べるにはちょうどいいサイズ感ですし、縦1440pxの場合は縦方向の視界もいい感じに確保できてスクロールをあまりしなくてもよくなります。
特にプログラマやWeb屋なら恩恵を感じることが出来ると思います。
余計な枠がない
ベゼルなしをうたっているモニタを並べても少なからずフチや切れ目があるもの。
それらが一切ないのですっきりします。
ゲームでさらに感動
4:3から16:9のゲームに移行した時は広々としていた記憶もありましたが、今ではすっかり慣れてしまいました。
ならば16:9のモニタで3画面にすれば?と思うかもしれませんが、以前やっていたこともありましたが、やっぱり画面のつなぎ目や不自然なまで横に長いためパースの歪みが気になります。
その点自然なパースで遊べるし、21:9のゲーム画面の臨場感というか没入感を覚えたら元には戻れないです。
レースゲームやフライトシムでの視界の広さ、FPS・TPSなども左右の視界を確保できるため有利な場合もあるかと思います。
最近のゲームは結構21:9に対応してくれています。
ウルトラワイドモニタの悪いところ
グラフィック性能が求められる
フルHDより大きくなるのでそれだけパソコンのスペックが必要になってきます。
フルHDで一杯一杯だったのならパソコンの性能アップか諦める必要があります。
16:9の映像やゲームを楽しむ場合左右に黒い帯ができる
気になる人は気になるかも?
でも上下に黒帯よりは圧迫感はないです。
買うなら?
現在は主にLGとDELLから販売されています。
全体的にLGのほうがちょい安めです。パネルとしての違いもそんな変わらない気が・・・。
あとはスタンドとか入力端子などの差くらいのものです。
解像度は主には2560×1080px、3440x1440pxのモデルがあります。
2560×1080なら29インチ、3440×1440なら34インチのモニタをおすすめします。
一般的なPCモニタは23~24インチが多いのでそこからのドットとアイコンなどの実寸をあわせた感じです。
また、それ以下だとウルトラワイドにしては迫力に欠けます。特に34インチで2560×1080pxだとアイコンや文字がデカすぎるかも。
あと、座っている位置と画面との距離が近い場合、34インチについてはかなり画面が大きくなり、左右の視点移動があるので曲面モデルにしたほうが端まで見やすいですので、34インチを選ぶならケチらずに曲面モデルにしたほうがいいです。
逆に29インチ程度ならフラットでも大丈夫。(個人的には)
今まで23~24インチ程度のモニタを使っていたなら「29UM57-P(レビューしたもの)」「U2913WM」あたりを、
お金がかけられるなら34型曲面の「34UC87M-B(レビューしたもの)」「Dell U3415W」あたりがいいのかなと思います。
スタンドのデザイン重視なら「34UC97-S」もありますがVISE規格のアームはつけられません。【追記】感想としては現在も変わってませんが、数年前の記事なので以下に現行で近い製品をまとめておきました。
レビューした製品に近いモデルあくまで近いモデルなので個々のモデルの良し悪し(カタログスペック・メーカーの好み・お財布事情)はご自身で判断ください。最近はリフレッシュレートがかなり高いゲーミングモデルもあります(その場合グラボの要求スペックもさらに上がる)。
▼21:9 曲面 34インチ 3440×1440px
▼21:9 平面 29インチ 2560×1080px
DELLは薄利だと思ったのか現行製品は出していないようです。
いや!PCスペックそこそこだし2560×1080でいいから、曲面で34インチがいい!と言う人にはこれがお手頃です。ただし解像度が低いと当然作業に向かないので十分ご注意を▼
PCスペックは問題ないから一番いいのを頼む?それならこれ▼
実は最近はASUSやAcerも出していますので比較検討するといいでしょう。何よりスタンドがメチャクチャかっこいい!
とにかく「曲面の有無」「インチ数」「解像度」「リフレッシュレート」をよく確認してください。(検索してきてこれを買おうという人はリテラシーが高いと思うのであえて説明不要だとは思いますが)
「お値段」の差はこれらの有無でほぼ完全に決まってるので、安さならLG、品質重視ならDELLやAcerといった感じです。
良いのが欲しければより”高いものを”というシンプルな構造ですし、あとはお財布と好みです。
いずれにしてもこれまでフルHDのモニタを使っていたのならば、ウルトラワイドモニタを使った時にはかなりの「感動」を得られるはずです。
4Kじゃだめなの?
別に4Kでもいいと思います。
4Kの解像度は3840×2160pxになるのでウルトラワイドディスプレイより解像度的には広いです。
“作業用”としては実は4Kのほうが汎用性は高いかもしれません。
お値段も結構落ちてきてるし。
ただ、ゲームなどの場合は解像度が上がっても比率は変わらないし、ウルトラワイドの左右の開放感は味わえません。
仮に無理やり4Kモニタでワイドにしたとしても上下に帯が入ってくるので圧迫感があるでしょう。
あとはこちらもフルHDに比べるとPCスペックも必要になってくるし財布と相談でしょうか。
個人的にはそのうち来るであろう8K待ちだったり(写真などを等倍で確認できるし)
ウルトラワイドにしても4Kにしても、一般的にちょこっとインターネットや動画を見る程度の用途だといらないかもしれませんが、広い画面でバリバリ作業をしたり、新しいゲーム体験をしたいなら、フルHDモニタからの乗り換えは圧倒的におすすめです。